競合サイト「galicianrustic.com」では、ガリシアを専門に扱っている。30年近く前にガリシアへ移り住んだ英国人マネジャーのマーク・アドキンソン(Mark Adkinson)氏によれば、ガリシア東部だけでも400の廃村がある。

 廃村の売買はそう容易ではないとアドキンソン氏はいう。放置された地所の所有者はかなり前に引っ越し、以来所在が分からないことも多い。また不動産の権利書が紛失してしまい、なかなか見つからないこともある。しかし、長きにわたる不況で失業率26%に達しているスペインでは、不動産を売りに出すために自ら、アドキンソン氏の事務所を訪れる所有者も増えているという。

■外国人にも人気の「集落暮らし」

 廃虚となった村々は、特に外国人にとって魅力的だ。テレビ関連の仕事を退職した英国人男性、ニール・クリスティーさん(60)は、アストゥリアスで4万5000ユーロ(約640万円)で売りに出されていたアルニャーダ(Arrunada)という集落を購入した。スペイン北東部に典型的な3軒の石造りの家と石柱の上に建てられた穀物倉庫1棟から成る集落だ。

 大西洋沿岸から30キロの牧草地に位置するこの集落の母屋の修繕に、この4年間、クリスティーさんは取り組んできた。年末までには完全に移り住みたいと思っている。「ロンドンのストレス社会から逃げたかった。最初はただの空き家の集まりだったが、同じようなものを英国で買うことは絶対にできない。ここは素晴らしい地域だし人も皆、とても親切。質の高い本当の生活がある」

 スペインの廃れた集落に最も興味を示しているのは英国人だが、ノルウェーやドイツ、ロシア、そして遠く米国やメキシコからの買い手もいる。8万ユーロ(約1100万円)の「壁」を超える物件となると買い手は大抵、外国人だという。(c)AFP/Gabriel Rubio-Giron