【3月29日 AFP】消息を絶ったマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH370便は、インド洋(Indian Ocean)に墜落する前、当初考えられていたよりも速い速度で飛行していたとの「信頼できる新たな手がかり」を得たのを受け、各国の航空機・船舶からなる捜索隊は28日、新たな捜索海域へ乗り出した。

 オーストラリア、中国、日本、ニュージーランド、韓国、米国の6か国からなる捜索機10機は、オーストラリア西部からはるかかなたで1週間捜索を続けてきた海域から1100キロ北東の海域に針路を変更した。

 28日夜のオーストラリア海洋安全局(Australian Maritime Safety AuthorityAMSA)発表によると、新しい捜索海域で5機が「複数の物体」を発見したが、29日にならないと確認のための船舶は到着しないという。

 新たな捜索海域は、ノルウェーと同じぐらいの大きさで、AMSAは「同機が当初推定されていたより速い速度で飛行していたことを示しており、その結果、同機の燃料使用量が増加し、インド洋南方への飛行可能距離が短縮される」と述べている。

 新捜索海域はオーストラリアのパース(Perth)の西約1850キロにある。同海域はより陸に近くなり、捜索機は燃料補給に戻るまで捜索により多くの時間を費やすことができるうえ、ずっと南のこれまでの捜索集中海域よりも天候に恵まれる。オーストラリアは複数の衛星を再配置して、この海域に焦点をあてる。(c)AFP/Greg Wood