2009年に乗客乗員228人を乗せたまま大西洋に墜落したエールフランスAF447便の事例で対象となったのは、海底に沈んだ「ブラックボックス」と呼ばれるフライトレコーダーだった。

 仏航空事故調査局(BEA)は、ブラックボックスが眠る可能性が最も高い位置の割り出しを、メトロンに要請。その場所を捜索した結果、見事にブラックボックスは発見され、2011年5月に無人潜水艇によって回収された。

 ただ、AF447便の場合、事故発生から1週間もたたずに海上に浮遊する機体の一部が発見され、捜索範囲が直径約130キロの海域に限定されたことを、ガーリー氏は指摘している。この広さは、マレーシア当局が26日に発表したMH370便の残骸の「可能性がある122個の物体」が見つかった海域の広大さと比べると、「ハエのふんのしみ」同然だと言える。 また、3月8日にMH370便が消息を絶って以降、これまでに本物の残骸と確認された物体は一つもない。(c)AFP/Robert MACPHERSON