心臓発作は、迅速に処置すれば心筋の損傷を完全に、あるいは部分的に防ぐことができ、それによって患者の生命が救われることもある。緊急救命室に搬送されてから心電図検査までと、線維素溶解処置を受けるまでの平均時間をみると、男性がそれぞれ15分と28分だったのに対し、女性では21分と36分かかっていた。

 研究者らは、このような男女差が存在することの主な原因として、女性の不安レベルがより高いことに着目した。

 研究チームのリーダー、ルイーズ・ピロット(Louise Pilote)氏は「非心臓性胸痛で緊急救命室に搬送される不安障害の患者は女性が多く、さらに急性冠症候群の有病率を若年層で比較すると、男性より女性の方が低い」ことに触れ、「今回の研究結果は、トリアージ(重症度・緊急度の判定)の担当者が、若い女性の心臓事象(cardiac event、重度あるいは急性の心血管疾患)をまず不安障害と認識してしまい、結果として搬送から心電図検査までに長い時間がかかっていることを示唆している」と指摘している。

 この研究結果は、カナダの医学誌「カナディアン・メディカル・アソシエーション・ジャーナル(Canadian Medical Association JournalCMAJ)」の最新号に掲載された。(c)AFP