【3月21日 AFP】先月経営破綻した仮想通貨「ビットコイン(Bitcoin)」の取引所「マウントゴックス(MtGox)」は20日、旧式の「デジタルウォレット」(電子財布)に1億1600万ドル(160億円)相当の20万ビットコインが残存していたことを確認したと発表した。

 東京を運営拠点としていたマウントゴックスは先月、現在のレートで約5億ドル(約500億円)相当の85万ビットコインが消失したと説明し、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。消失コインの内訳はユーザー保有分の75万ビットコインと、自社で所有していた10万ビットコインだという。

 だが20日に同社ウェブサイトで発表された声明によると、2011年6月以前に使用していた古い「ウォレット」に20万ビットコインが残っていることが判明した。ウォレットとは、ビットコイン保有者間のオンライン決済に利用される財布機能を持ったソフトウェアだ。

 ビットコインの情報サイト「コインデスク(Coindesk.com)」によれば、新たに見つかったビットコインは1億1600万ドルに相当する。

 マウントゴックスの声明によれば、20万ビットコインの存在を発見したのは7日。既にコインはインターネットに未接続のウォレットに移転済みで、残存コイン発見の事実も当該裁判所に報告したという。

 20万ビットコインの存在確認を受け、マウントゴックスは「消失したビットコインの総量は約65万ビットコインと見込まれる」と発表した。

 マウントゴックスは日本での経営破綻から10日後の今月初め、米国でも民事再生手続きを申請している

 一方、日本の当局者は、マウントゴックス破産の原因や経緯を解明すべく同社の民事再生手続きを注視していると述べている。(c)AFP