【3月20日 AFP】ウクライナ暫定政権は19日、ロシアのクリミア(Crimea)半島併合を受け、旧ソ連諸国で組織する独立国家共同体(Commonwealth of Independent StatesCIS)から脱退し、ロシア人の入国ビザ(査証)の発行を拒否する方針を表明した。また、同半島に駐屯するウクライナ兵士の撤退に向け準備を進めているとも発表した。

 ウクライナ暫定政権はこれに先立ち、クリミアの独立派勢力が身柄を拘束したウクライナ海軍のセルゲイ・ガイドゥク( Sergiy Gayduk)司令官らを3時間以内に釈放しなければ、「適切な対抗措置」を取るとの最後通告を行っていた。

 この期限が切れたのと同時に行われた今回の発表は、ロシアのクリミア編入に対しウクライナ側が取った最初の断固とした対抗措置となった。

 ウクライナ国家安全保障国防会議のアンドリイ・パルビイ(Andriy Parubiy)書記は、ウクライナが独立国家共同体から脱退し、入国を求めるロシア人へのビザ発給を拒否する方針を発表。また、クリミア駐屯兵とその家族を「迅速かつ効率的にウクライナ本土に移す」ための緊急対応策を策定中だと述べた。(c)AFP/Dmitry ZAKS