【3月24日 AFP】ブラジルサッカー史上最高の選手とたたえられるペレ(Pele)氏が、6月に開幕するW杯ブラジル大会(2014 World Cup)では、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)に重圧がのしかかるとの見解を示している。

 ブラジルでは自国開催のW杯で2度目の失敗を犯すことへの不安が国全体を覆っており、ブラジル代表の新たな英雄と目されるネイマールには、それを払拭する期待がかかっている。

 ペレ氏はAFPのインタビューで、スタジアム建設の遅れは泣きどころであり、暗い話題ではあるものの、W杯はブラジルにとって大きな機会だと語った。

 その一方でペレ氏は、6月12日にリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で開幕するW杯で、国の希望を背負い込むであろうネイマールを気にかけている。

 1958年のW杯スウェーデン大会に17歳で出場し、国際的な知名度を高めたペレ氏は、「ネイマールにとってはこれが初めてのW杯で、何が起きるのか正確には誰にも分からない。ネイマールにとっては大きな責任だ」とコメントした。

 失敗に対する不安はとても大きく、ブラジルは初めて自国開催した1950年大会決勝でウルグアイに敗れたことを、いまだに乗り越えられていない。

 ペレ氏の幼少時代のアイドルであるジジーニョ(Tomas Soares da Silva "Zizinho")氏も同大会のメンバーの1人で、国のトラウマとなっているウルグアイ戦では1-2で敗れた象徴になった。

 ブラジルの英雄ペレ氏は、22歳のネイマールが2013年の夏にスペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に加入したことは、正しい選択だったと考えている。

「スペインに行き、欧州でプレーすることを選んだのは、ネイマールにとって、さらにブラジルにとって最良の選択だった。ネイマールにとっては、大学に6か月通い、そしてブラジルに戻ってプレーするようなものだ。ブラジルはより多くの経験を積めるんだよ。彼にとっては夢のようなことだ」

「プレッシャーはネイマールだけの問題ではない。間違いなく、チーム全体にとって問題になる。もちろん、国も、国民も、みんなが優勝を望んでいる」