【3月17日 AFP】イスラム教徒が主の遊牧民と、キリスト教徒が主の農耕民の対立が続くナイジェリア中部で、武装集団が14日夜から15日未明にかけて3つの村を襲い、100人を殺害した。地元当局が16日、発表した。

 AFPの取材に応じた同国中部カドゥナ(Kaduna)州議会議員によると、銃や山刀で武装した約40人の集団がAngwan Gata、Chenshyi、Angwan Sankwaiの村々を襲撃。就寝中の村人たちを襲い、家に火を放った。

 キリスト教徒がほとんどの地元住民は、過去にも同様の襲撃を行ったイスラム教徒のフラニ(Fulani)人遊牧民の仕業と非難している。

 地元の政治文化組織「南部カドゥナ人民連合(Southern Kaduna Peoples' Union)」の広報担当によると、Chenshyi村では、少なくとも50人が死亡し、最も多くの犠牲者が出た。「燃やされた家に戻るのを恐れて、多くの人がまだ森の中にいる」 という。

 フラニ人指導者らは長年にわたり、自分たちの生活に不可欠な放牧地が失われてきたことに対し不満を抱いており、遊牧民と農耕民たちとの間の対立は過去10年の間に高まり続けている。(c)AFP/Aminu ABUBAKAR by Aminu ABUBAKAR