【3月16日 AFP】2012年12月、インドの首都ニューデリー(New Delhi)市内で女子学生(当時23歳)が6人の男に性的暴行を受け死亡した事件で、最高裁判所(Supreme Court)は15日、死刑判決を受けた被告4人のうち上告した2人について刑の執行延期を命令した。

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 死刑執行を延期されたのは、ムケシュ・シン(Mukesh Singh)被告(27)とパワン・グプタ(Pawan Gupta)被告(20)。両被告は、一審の死刑判決を支持した13日の高裁判決を不服として上告していた。

 最高裁の判事2人は15日に緊急審理を行い、両被告の上告審が行われている間は死刑執行を差し止める命令を出し、これを刑務当局に伝えるよう指示した。死刑執行予定日がいつであったかは不明。

 事件はインド国内を震撼(しんかん)させ、数週間にわたって抗議活動が続いた。13日の高裁判決は、事件が極めてまれに見る残虐な犯行であり、昨年9月に下された一審の死刑判決は妥当との判断を示していた。

 最高裁によると、一審と二審で死刑判決を受けた被告4人のうち、ビナイ・シャルマ(Vinay Sharma)被告とアクシャイ・タクール(Akshay Thakur)被告の2人は上告しなかったという。

 他の実行犯2人のうち1人は、昨年、勾留施設で死亡。当局は自殺とみている。残り1人は事件当時未成年だったため、3年間の予定で矯正施設に収容されている。(c)AFP/Penelope MACRAE