【3月16日 AFP】ナイジェリアの首都アブジャ(Abuja)のアブジャ・ナショナル・スタジアム(Abuja National Stadium)で15日、移民局の採用試験のため集まっていた多くの人が将棋倒しになった。正式な死傷者の数は発表されていないが、現場にいたAFPの記者は、少なくとも7人が死亡、数十人が負傷したと伝えた。

 目撃者によると、群集が中央のステージに向かって押し寄せた際に将棋倒しが起きた。現場は6万人収容のスタジアムだが、開放されていた出入り口は1か所だけだった。事故発生時に施設内にどれだけの人がいたのかは明らかになっていない。

 この日は就職支援のため、国内の複数のスタジアムで政府機関の採用試験が行われていた。集まった人の多さはナイジェリアの雇用情勢の厳しさを物語っている。ナイジェリアは、総人口約1億7000万人の大半が1日2ドル(約200円)未満で暮らしている上、健康状態など国の発展の度合いを示す主な指標でも他国より遅れを取っている。特に失業率は高く、国家統計局によると25歳未満では37.5%に上ると推定されている。(c)AFP