【3月10日 AFP】チュニジアの首都チュニス(Tunis)北部の町、シディブーサイード(Sidi Bou Said)の沖合で9日、漁師の網に絡まっていた体長10メートルのクジラがみつかった。クジラはみつかった直後に死んだという。

 漁師のBilel Jerbiさん(24)がAFPに語ったところによると、Jerbiさんは当初、このクジラを自動車のバンパーかと思ったというが、その後、クジラの尾が水中に見えたという。

 クジラが死んだ原因は不明だが、Jerbiさんは死体をシディブーサイードの港にけん引し、見物人らが見守る中、漁師と沿岸警備隊が海から引き上げた。クジラの種は現時点では特定されていない。

 チュニジア沿岸警備隊の隊員が匿名を条件に語ったところによると、このクジラは体長約10メートル、体重7~8トン。これまでに体長3~4メートルのクジラは何度も目撃されているが、これほどの大きなクジラがみつかったのは初めてだという。

 巨大な獲物に網を破られるという損害を被り、経済的に苦しいと話すJerbiさんだが、鯨肉が売れることに期待していると話している。(c)AFP