【3月8日 AFP】イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)のレジェンドの一人であるエドガー・ダビッツ(Edgar Davids)氏は7日、オーストラリア・AリーグのシドニーFC(Sydney FC)に所属するアレッサンドロ・デル・ピエロ(Alessandro Del Piero)がその長いキャリアに終止符を打った際、指導者になる道は平坦(へいたん)ではないと警告した。

 39歳のデル・ピエロが、来季から低迷するシドニーFCで選手兼任監督として指揮を執るのではないかといううわさは先月から流れ始め、フランク・ファリーナ(Frank Farina)現監督が解任された場合、デル・ピエロがその後任に就きたいという意向を示していると報じられている。


 ダビッツ氏は、英フットボールリーグ2(4部)のバーネット(Barnet FC)で選手と監督の二足のわらじを履いていたが、今年1月に現役引退を表明している。自身の経験で、ピッチの上の選手からベンチでの指揮官に転向することの難しさをよく知るダビッツ氏は、かつてのチームメートであるデル・ピエロに、焦らずに次のキャリアをよく考えるべきだと強く訴えかけた。

 ユベントスのアンドレア・アニエッリ(Andrea Agnelli)会長とともに、ユベントスの大使として来日中のダビッツ氏は、東京の日本外国特派員協会(Foreign Correspondents' Club of JapanFCCJ)で記者会見に臨んだ。

「彼という人間をよく知っているが、アレッサンドロ・デル・ピエロは自分のことを誰よりもよく分かっている」

「プレーを続けるのかどうかという質問の答えは、彼だけが持っている。彼自身が選択するんだ。彼は監督というポジションであれ何であれ、チームの重要な財産になる素質があるよ」

「それでも、経験は必要だ。ある日突然引退して、翌日に監督になるなんてことはできないからね。彼は素晴らしいプレーヤーで、とても賢い。だから、正しい時期がいつなのかということも分かっているし、どこかのチームで指揮官になりたいのかどうか、答えられるのは彼だけだ」