【3月7日 AFP】カナダの放送規制当局は、自国製のポルノ番組をもっと見たいと考えているようだ。カナダ・ラジオテレビ通信委員会(Canadian Radio-Television and Telecommunications CommissionCRTC)が、トロント(Toronto)に拠点を置く成人向け番組専門のテレビチャンネル3局に対し、放送作品の35%以上をカナダ製コンテンツとする割り当て規制を満たしていないと警告する通知をウェブサイト上で発表したのだ。

 規制は、放送コンテンツの一定の割合を、脚本や台本、番組制作の一部にカナダ人が携わっているかカナダ人が登場するものとすることを求めている。自国の放送産業強化とカナダ製コンテンツのアピールが目的だ。

 CRTCに名指しされたAOVアダルトムービー・チャンネル(AOV Adult Movie Channel)、スリーエックス・アクションクリップス(XXX Action Clips)、Maleflixxxの3局に対する公聴会が来月28日に開かれ、放送免許の更新可否が決定される。

 CRTCによれば、3局に対しては規制を順守するよう繰り返し求めてきたという。

 これに対しカナダ紙グローブ・アンド・メール(Globe and Mail)は「潜在的な意味が込められ社会に会話を提供するドラマなどと異なり、ポルノは包括的な製品であり、どこの国で作られたかは重要でない。バイブレーターと同じことだ」とCRTCに批判的だ。

 しかし一方で同紙は、「ポルノの撮影にも、他のテレビ番組制作と同様、照明やカメラなどの技術者が必要」とし、雇用を生み出している点は認めている。(c)AFP