【3月2日 AFP】スマートブレスレットからスマート歯ブラシ、1秒でダウンロード可能な高画質の映画まで、モバイルの世界は急速な発展を続けている。

 スペイン・バルセロナ(Barcelona)で4日間にわたって開催され、先月27日に閉幕した世界最大級のモバイル専門の展示会「モバイル・ワールド・コングレス(Mobile World CongressMWC)」では、関連業界に顕著な5つのトレンドが明らかになった。

その5つのトレンドとは──

■スマホと「つながる」

 ソニー(Sony)やサムスン電子(Samsung Electronics)、中国の華為技術(Huawei)など、携帯機器メーカー大手が注力している新たなデバイスは、スマートフォン(多機能携帯電話)につながる腕時計(スマートウオッチ)やブレスレット(スマートブレスレット)だ。電話を受けたり、受信したメッセージを読んだりすることができる。これらの中には、歩数計や心拍計といった機能が付いているほか、睡眠のサイクルまで監視し、起床する最適のタイミングを教えてくれるものもある。

 これらは行動や状態を定量的に計測し、収集した情報を活用していく「クオンティファイド・セルフ(Quantified Self、QS、定量的に分析した自分自身、の意味)」の考え方に基づくものだ。歯磨きなど日常の細々としたことまで測定することができる。

 例えば日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(Procter and GambleP&G)の電動歯ブラシ「オーラルB(Oral-B)」は、歯の磨き方の「技術」をチェックしてくれる。さらに、その結果をソーシャルネットワーク上で共有することも可能だ。

■低価格スマホ

 オープンソースのソフトウェア開発プロジェクトを推進する米国の非営利組織、モジラ財団(Mozilla Foundation)が開発中の25ドル(約2500円)のスマートフォンから、フィンランド携帯大手ノキア(Nokia)が150ユーロ(約2万1000円)に満たない価格で販売している「Nokia X」モデルまで、メーカー各社は中南米や中国、南アジア、アフリカなど、世界で最も急速な成長を遂げつつある新興国市場への進出を目指している。