【2月27日 AFP】陸上男子100メートルの元世界記録保持者で、禁止薬物の使用が明らかになっているジャマイカのアサファ・パウエル(Asafa Powell)に関する調査が26日に終了し、2014年中の現役復帰の可否は4月10日に明らかになることが決まった。

 この日は、3人の委員からなるジャマイカ反ドーピング委員会(Jamaica Anti-Doping CommissionJADCO)の意見聴取会がパウエルの弁護士からの最後の反論を聴き終え、この件に関する手続きが終了した。

 パウエルとトレーニングパートナーのシェローン・シンプソン(Sherone Simpson)は2013年6月21日、ジャマイカの国内選手権の決勝後に行われた薬物検査で、禁止興奮剤オキシロフリン(oxilofrine)の陽性反応を示した。

 パウエルは、クリス・シュエレブ(Chris Xuereb)という名の理学療法士からサプリメント「エピファニーD1(Epiphany D1)」を与えられるようになった結果、薬物検査で陽性となったと語り、原因はその人物にあると主張していた。

 この件について、JADCO側のラックストン・ロビンソン(Lackston Robinson)弁護士はパウエルの2年間の出場停止を主張し、一方パウエル側のクワメ・ゴードン(Kwame Gordon)弁護士は寛大な処置を求めた。

 ロビンソン氏は、パウエルが知り合って2か月にもならないシュエレブをむやみに信じたことは「重大な過失というだけでなく、気味の悪い過失だ」と語り、パウエル、シンプソン、さらにマネジャーのポール・ドイル(Paul Doyle)氏の証言には矛盾があると指摘した。(c)AFP