【2月26日 AFP】国内の分裂と経済崩壊という二重の脅威に立ち向かうウクライナでは26日、暫定政権発足の準備を進める親欧州連合(EU)派の指導者たちが、反ヤヌコビッチ政権のデモを激しく弾圧した特殊部隊を解散した。

 内相代行を務めるアルセン・アバコフ(Arsen Avakov)氏は自らのフェイスブック(Facebook)上で「ベルクト(Berkut)」として知られるエリート特殊部隊を即時解散させたと発表した。

 今回の反政権デモを経て同国は、ウクライナ語を話す親EU派の西部と、強力にロシア化されている南東部で国民感情が分裂しており、双方が共有するベルクトに対する嫌悪感以外に国内を団結させるものはほとんどないとみられる。

 詳細については26日に発表するとアバコフ氏は約束している。ウクライナ最高の武装水準で全国に配置されていた、総勢5000人の精鋭部隊による反乱の可能性にいかに対処するかについても、同氏は何も話さなかった。

 一方、暫定内閣の顔ぶれは3か月にわたる反政権デモを象徴し、その中心地となった首都キエフ(Kiev)の独立広場(Independence Square)で26日夜に発表される見込みだ。反政権デモを率いた旧野党の一つで、大統領選への出馬を表明したボクシングの元世界チャンピオン、ビタリ・クリチコ(Vitali Klitschko)氏率いる政党「ウダル(UDAR)」のワレリー・パツカン(Valeriy Patskan)議員は「午後7時(日本時間27日午前2時)に発表する」と述べた。(c)AFP/Dmitry ZAKS