【2月26日 AFP】サイバー犯罪組織が、ウイルス感染した多数のコンピューターを通じて「ビットコイン(Bitcoin)」などの仮想通貨、少なくとも22万ドル(約2250万円)相当を盗んでいたことがわかったと、情報セキュリティー専門家らが24日発表した。

 セキュリティー企業「トラストウェーブ(Trustwave)」の研究者らによると、今回の「強盗」は、「ポニー(Pony)」と呼ばれるマルウエア(悪意のあるソフトウエア)に感染したコンピューターの、いわゆる「ボットネット」によるものだという。ボットネットとは、マルウエアなどに感染し乗っ取られ、遠隔操作されてしまっている多数のコンピューターのネットワークを指す。

 ポニーに感染したコンピューターは約70万台とみられ、犯罪組織がこれらのアカウントを不正に使用していたとみられる。

 研究者のダニエル・チェチック(Daniel Chechik)氏とアナット・ダビド(Anat Davidi)氏がブログに投稿したところによると、ポニーによって「ビットコインやライトコイン(LiteCoin)、フェザーコイン(FeatherCoin)の他に27種類の仮想通貨約22万ドル相当が盗まれた」という。また、「われわれのデータによると、ポニーを運用していたサイバー犯罪組織は2013年9月から2014年1月半ばまで犯罪行為を続けていた」と明かしている。

 トラストウェーブは、「ビットコインを盗んで米ドルのような他の通貨に両替することは、銀行強盗するよりはずっと簡単だ」と話している。(c)AFP