【2月25日 AFP】米映画『ゴーストバスターズ(Ghostbusters)』への出演で一躍有名となり、『恋はデジャ・ブ(Groundhog Day)』などの名作コメディー映画を手掛けた米俳優・脚本家・映画監督のハロルド・ライミス(Harold Ramis)さんが24日、死去した。69歳だった。

 所属事務所ユナイテッド・タレント・エージェンシー(United Talent Agency)の声明によると、シカゴ(Chicago)で長く暮らしていたライミスさんは、血管が炎症を起こすまれな病気が原因で、家族と友人らに囲まれながら息を引き取った。

 ライミスさんは、米国のコメディーが銀幕の世界への進出を果たした時代に、気の利いたユーモアと、あけすけなばかばかしさ、そしてこっけいな身振りを組み合わせるスタイルで成功を収め、名が知られるようになった。

  初期の作品の多くは、『パラダイス・アーミー(Stripes)』(1980)で題材となった軍隊や、『アニマル・ハウス(Animal House)』(1978)での大学当局など、権威や息苦しい慣例に対する反抗を中心的テーマとしていた。

 後年の作品は、米俳優ビル・マーレイ(Bill Murray)さんが演じる主人公が、自分の過ちに気付くまで同じ1日を何度も繰り返し体験することを強いられる『恋はデジャ・ブ』など、贖罪(しょくざい)を切望する気持ちといった、かすかにスピリチュアルな意味合いを含んだテーマも盛り込まれていた。

 アダム・サンドラー(Adam Sandler)さんやジャド・アパトー(Judd Apatow)さんといった若手のコメディー俳優や映画監督も、影響を受けた人物としてライミスさんの名前を挙げていた。アパトーさんは自身の監督作『無ケーカクの命中男/ノックトアップ(Knocked Up)』(2007)で、セス・ローゲン(Seth Rogen)さん演じる主人公の父親としてライミスさんを起用している。