【2月25日 AFP】米カリフォルニア(California)州で、手足のまひが生じるポリオに似た珍しい症状が5人の子どもに確認された。治療法はまだ確立されていないという。米フィラデルフィア(Philadelphia)で23日に開かれた米国神経学会(American Academy of Neurology)の年次総会で、米スタンフォード大学(Stanford University)の研究チームが発表した。

 報告書の主著者スタンフォード大の神経科医キース・バンハーレン(Keith Van Haren)氏は声明で、「これら5つの新しい症例は、カリフォルニアでポリオに似た感染症が出現した可能性を示している」と述べている。

 発症した5人の子どもたちからは、ポリオウイルスは検出されておらず、過去に予防接種も受けていた。5人はいずれも、四肢のうち1本あるいは複数の動きが突然失われるなどの似た症状を示し、おおむね2日以内にまひが現れた。

 うち2人からは、以前の研究でポリオに似た症状に関連があるとされていた珍しいウイルス「エンテロウイルス68型」の陽性反応が出たが、残り3人は陰性で、医師らは現在も原因の究明に努めている。

 バンハーレン氏は「この病気は非常にまれなものとみられることを強調しておきたい」と述べているが、医師らは5人の他にも同じ病気の患者がいる可能性が高いとみて、保護者らに対し、子どもにまひの兆候が現れた場合はすぐに医師の診断を受けるよう注意を促している。(c)AFP