【2月22日 AFP】豪クイーンズランド(Queensland)州ケアンズ(Cairns)の宝飾店で今月15日に20万豪ドル(約1800万円)以上の価値があるとされるピンクダイヤモンド1個が奪われた事件で同国の警察は20日、容疑者の男を逮捕した。警察幹部が21日、報道陣に明らかにした。

 豪メディアによると、逮捕されたのは観光で同国を訪れていた英国籍のマシュー・オズボーン(Matthew Osborne)容疑者(29)。

 奪われたピンクダイヤモンドは、英豪系資源大手リオ・ティント(Rio Tinto)傘下の豪西部アーガイル(Argyle)鉱山で産出されたもの。被害に遭った宝飾店主が警察に話したところによると、男が長さ4.3ミリのこのダイヤをもっとよく見たいと言ったため手にとって差し出したところ、男はそれを奪いマウンテンバイクに乗って逃走したという。

 警察は指紋と防犯カメラの映像から同容疑者がメルボルン(Melbourne)にいることを突き止め、ニュージーランド行きの飛行機に乗ろうとしていたところを逮捕した。

 同警察幹部によると、容疑者がダイヤモンドをのみ込んでいないか調べるためレントゲン撮影を行ったがダイヤモンドは見つからなかったため、引き続き捜査しているという。

 世界に存在するピンクダイヤモンドの9割以上がリオ・ティントのアーガイル鉱山で産出されたもので、質が高ければ1カラット当たり100万米ドル(約1億200万円)以上の値が付くこともある。過去20年間にピンクダイヤの需要は急激に高まり、それに伴って価格も高騰している。特に日本とインドに熱心な買い手がいる。(c)AFP