米フェイスブックのワッツアップ買収は「妙手」、アナリストら
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■価値ある新興市場の利用者データ
IHSのアナリスト、エレニ・マローリ(Eleni Marouli)氏は、買収でフェイスブックが世界中のユーザーのデータを手に入れることに着目する。ユーザーデータはそれ自体に価値がある。
「ブラジルやインドなどの重要な新興国におけるワッツアップの強い存在感は、フェイスブックがこれまであまり収益化してこなかったこれらの国々についての知見をフェイスブックに与えてくれるだろう」
「これらの市場の消費者の携帯端末利用に関する良質なデータを得ることは非常に重要だ。なぜならこれらの消費者は、携帯端末によるインターネット利用が最も頻繁なだけでなく、携帯端末でしかインターネットを利用していない場合も多いからだ」
■新たな通信サービス分野の開拓も
金融サービス大手キャンターフィッツジェラルド(Cantor Fitzgerald)のユセフ・スクアリ(Youssef Squali)氏は、フェイスブックがワッツアップを使って、これまで存在しなかったような新しい通信サービスを開発する可能性もあると述べる。
「現在のワッツアップはクロスプラットホームの携帯端末用メッセージングサービスだが、将来的には、国際通話と動画サービスの入り口に変化する可能性が高い。そうなれば、収益可能性は劇的に増大するだろう」
(c)AFP/Rob Lever