同プロジェクトはまた、臨床試験における慣例の多くを破っている。結果を比較するためのコントロールグループ(統制群)を用意することもなく、試験中には被験者の個人的なレベルにまで介入するからだ。

 介入が可能な一例として、フッド氏は35歳で重度の骨粗しょう症と診断された友人を挙げた。DNAを分析したところ、主要なカルシウム輸送体に異常があることが分かったため、この友人はカルシウム剤を摂取し始め、5年後の現在では健康を取り戻しているという。

「もしあなたに同じ異常があったら、骨粗しょう症になる前に知りたいと思うでしょう」(フッド氏)

 被験者100人のうちの70人は既に選抜済みで、その年齢は21~71歳と幅広いが、大半は40~60歳という。収集されたデータは匿名化され、条件を満たした調査員らが、健康増進法を特定するのに使う。(c)AFP/Kerry SHERIDAN