【2月18日 AFP】ウガンダ政府の報道官は17日、ヨウェリ・カグタ・ムセベニ(Yoweri Kaguta Museveni)大統領が、同性愛者に終身刑を科すことを可能にする法案に署名する意向を固めたと発表した。

 同法案をめぐっては国際的な非難が高まっており、米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領はムセベニ大統領に対し、同法案が成立すれば両国関係悪化の原因となる「後退」になるとして、署名を拒否するよう強く求めていた。

 だが報道官は、大統領の要請を受けて国内の科学者らが行った同性愛に関する「科学的な」分析の結果、「同性愛の原因となる決定的な遺伝子は存在しない」ことが分かったとして、「同性愛は病気ではなく、経験を通じて習得される可能性のある異常行動にすぎない」との結論を得たという。

 報道官は「科学者チームは、同性愛は習得される行動で、一部の人々が金のために行っているということを示した。それこそが、大統領が防ごうとしているものだ」、「この法案は議会とウガンダ社会の双方に高く支持されている。大統領には、法案署名を求める国内からの強い圧力がかけられている」と述べ、ムセベニ大統領が法案に署名する意向であることを明言した。

 同法案は、同性愛者に死刑を科す条項が削除された後、昨年12月に議会を通過していた。ただ修正後も、同性愛行為を繰り返した者に対し終身刑を科し、同性愛の助長を禁じ、人々に同性愛者を告発する義務を課す内容になっている。

 ウガンダでは米国式の福音主義キリスト教の信者が増加傾向にあり、同性愛嫌悪の風潮が広がっている。(c)AFP/Emmanuel LEROUX-NEGA