【2月18日 AFP】北朝鮮の人権問題を調査している国連(UN)の特別委員会は17日、同国の指導部が大量虐殺や奴隷化、飢餓といった多数の人道に対する罪を犯したと断じ、国際法廷で裁くべきだと勧告した。

 特別委員会が発表した北朝鮮を糾弾するこの報告書には、この核武装した全体主義国家における「粛清、殺人、奴隷化、拷問、監禁、強姦、強制中絶、その他の性暴力」の実態が詳細に記録されている。

 報告書は、「委員会が確認した人権侵害は、その多くの事例が人道に対する罪に該当する」として、「こういった人権侵害の規模・範囲・性質により、今日の世界には他に比類のない国家の姿が浮き彫りになった」と指摘している。

 約400ページにわたるこの報告書には、脱北者からの衝撃的な証言も含まれており、「長期に及ぶ飢餓状態を作為的に生み出すという非人道的行為」にも焦点を当てている。

 特別委員会は、国連人権理事会(UN Human Rights Council)が昨年3月に設置。マイケル・カービー(Michael Kirby)委員長は、行動を起こさない言い訳としてもはや知らなかったでは済まされないと断じ、「北朝鮮の人々の苦しみと涙が行動を求めている」と述べた。