【2月17日 AFP】小粋なフレンチレストランで料理の写真を撮影すると、シェフが激怒してキッチンから飛び出してくるかも知れません──。

 ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)にアップするため、客がスマートフォンで料理の写真を撮ることに、ミシュランガイド(Michelin Guide)に名を連ねる店のシェフたちは、いい加減うんざりしているようだ。このような料理の写真を撮影してSNSに投稿する行為は「フード・ポルノ」と呼ばれている。

 フード・ブロガーはもとより、シェフの中にも無料の宣伝になるとして写真撮影を擁護する声も聞かれるが、最近では度が過ぎているという意見が多数派を占めている。

「何にでも時と場所というものがある」と苦言を呈するのは、仏北部の町、ラ・マドレーヌ・ス・モントルイユ(La Madelaine-sous-Montreuil)にあるラ・グルヌイエール(La Grenouillere)のシェフ、アレクサンドル・ゴーチエ(Alexandre Gauthier)氏。「私たちは客に安らげるひと時を提供しているのだ。そのためには携帯電話の電源を切ってもらう必要がある」

 店内での写真撮影を止めさせるため、同氏のレストランのメニューにはカメラにバツ印を重ねたイラストが描かれている。「ツイートされて、コメントが書き込まれ、それに返信して…そんなことをしている内に料理は冷めてしまう」