【2月17日 AFP】ネパールの観光名所ポカラ(Pokhara)から乗客乗員18人を乗せ出発したネパール航空(Nepal Airlines)機が16日午後、離陸の15分後に消息を絶った。警察と同社広報が発表した。

 同社の広報担当によると、同機には乳児1人を含む乗客15人と、乗員3人が乗っていた。乗客の1人はデンマーク人で、その他の乗客乗員は全員がネパール人という。

 警察と航空会社がAFPの取材に語ったところでは、首都カトマンズ(Kathmandu)の西353キロにある町ジュムラ(Jumla)行きの同機はポカラを16日午後1時30分(日本時間同4時30分)に離陸したが、15分後に航空管制官とパイロットとの交信が途絶えた。

 ネパール航空は警察に通報し、飛行機の捜索を要請。地元当局者によると、ヘリコプター2機と150人以上の警官が出動し捜索に当たっているが、悪天候のため作業は難航している。天候は、同機の離陸時には良好だったが、その後、悪化したという。

 この事故でネパールの航空安全についての懸念が改めて浮かび上がっている。ネパールは観光立国だが、ここ数年間、墜落事故が相次いで起きており、原因はパイロットの経験不足、劣悪な管理と整備とされている。

 欧州連合(EU)は昨年12月、ネパールの全航空会社に対し、安全対策が不十分であることを理由にEU域内への飛来を禁止する措置を取った。(c)AFP