【2月16日 AFP】ソチ冬季五輪は15日、スキージャンプの個人ラージヒル決勝が行われ、葛西紀明(Noriaki Kasai)が銀メダルに輝いた。

 ポーランドのカミル・ストフ(Kamil Stoch)が今大会2個目の金メダルを獲得し、葛西が冬季五輪史上最年長の金メダリストになることを阻んだ。

 ストフは1回目のジャンプで葛西に約3点差をつけたものの、41歳の葛西は2回目に大きなジャンプでストフにプレッシャーをかけた。

 それでもノーマルヒルを制したストフは1.3点差でリードを守りきり、金メダルを獲得した。

 ストフは競技終了後、「僕は2回目のジャンプで大きなミスを犯した。どうやってここまで飛べたのかわからない」とコメントしている。

「僕は積極的に行き過ぎた。だからここまで飛べたんだ。そんなことはどうだっていい。とにかく僕が勝ったんだ」

 20年前のリレハンメル五輪以来、通算2個目となる銀メダルを獲得した葛西は、これで表彰台入りを逃したノーマルヒルの結果を取り戻せたと語っている。

「ノーマルヒルで逃したメダルを獲得できた。その時は悔しかったけれど、今はとてもうれしく思う」

 ペテル・プレヴツ(Peter Prevc、スロベニア)が銅メダルを獲得した。

 2013年の世界選手権で優勝しているストフが1回目のジャンプで139メートルを記録した。

 葛西はストフと同じ飛距離を記録したものの、風のアドバンテージを受けたとのジャッジを受け、ストフに2.8点差をつけられていた。

 1回目のジャンプ終了時点では、プレヴツよりも葛西に0.4点差の3位につけたゼヴェリン・フロイント(Severin Freund、ドイツ)の方がメダル獲得の可能性は高かった。

 そして2回目のジャンプでフロイントが期待外れの結果に終わるなか、プレヴツは2回目トップの成績を残し、逆転で銅メダルを手にした。

 その後、葛西が大きなジャンプをみせて金メダルを手中に収めたかのようにみえたが、ストフは即座にタイトルを手にするのに十分なジャンプを記録した。(c)AFP