風力発電所の気候リスクは限定的、仏研究
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■影響は限定的
ボタール氏の研究チームは、欧州連合(EU)の気候変動抑制計画が完全に実施されたとした場合の風力発電所による2020年の地域的な気候への影響の可能性を調べた。
EUの計画では、2020年までにEUのエネルギーミックスの2割を再生可能エネルギーで賄うことになっている。
研究チームはこの試算を行うため、風力発電でも大きな注目を集めている「洋上風車」などの風力発電所の増設計画に基づいて将来の影響をモデル化するために、2012年に稼働した風力発電所が局所的気候に及ぼした影響の測定値を用いた。
その結果、風力発電所の設置による影響は、2020年の時点では「限定的」との結論に達した。最悪の場合でも、風力発電所の影響は、通常みられる程度の気候の変動性や人為的な気候変動がもたらす影響に比べてはるかに小さいと論文は指摘している。
また重大な気候変動は、風力発電所の局所的影響と欧州全体の風の循環に影響を及ぼす弱い停滞性の高気圧という2つの要因が重なることによって冬季にのみもたらされると考えられるとしている。
このような条件下では、特定の地域で気温が0.3度上昇または下降し、降雨量が最大5%減少する可能性がある。
「この影響は、自然の気候の経年変動や温室効果ガスの排出によって発生すると予測される変化に比べてはるかに弱いことに変わりはない」と論文は述べている。(c)AFP