【2月10日 Relaxnews】香港(Hong Kong)の5つ星高級ホテル、マンダリンオリエンタル香港(Mandarin Oriental Hong Kong)が7日、「小ぶりな軽食が中心の女性向けではなく、ポークパイやローストビーフがメイン」とうたった男性向けアフタヌーンティーの広告を発表したところ女性権利保護団体のやり玉に挙げられた。

「紳士向けパワースナック」「紳士向けパワーアフタヌーンティー」と銘打った新メニューの広告に性差別の意図はないとホテル側は否定しているが、女性権利団体からはプレスリリースには問題となる文言がてんこ盛りだと指摘している。

 マンダリンオリエンタルの男性向けアフタヌーンティーのプレスリリースは、「上品なサンドイッチや温かいスコーンという伝統的なアフタヌーンティーのスタイルは通常、女性に供されるものでした」と始まり、3月から男性向けに2種類のアフタヌーンティーサービスを始めると紹介。「品格ある男性方のために、異なる2つのアフタヌーンティーを用意しました。紳士の方々が集い、くつろぎの時間を過ごす場や商談の場としてもどうぞ」と続く。

 これを香港の新婦女協進会(Association for the Advancement of Feminism)アニー・チャン(Annie Chan)会長は「非常に愚かなマーケティング戦略」と切り捨てた。AFP通信の取材にチャン会長は、ある食べ物や飲食店が、男性か女性の一方の性に特に適しているという考えはばかげていると語った。

 マンダリンオリエンタルの男性向けアフタヌーンティーでは様々な種類のパイや葉巻型のチョコレートに、ビールやウイスキーなどのアルコール類を、革張りのボックス席やダークマホガニー調のテーブル席など「男っぽい」雰囲気のなかで楽しむことができるという。

 だがチャン会長は「お酒やローストビーフ、ポークパイが男性向きだなんて、笑ってしまうほどおかしい」と一蹴した。

 一方、マンダリンオリエンタル広報のニナ・コールズ(Nina Colls)氏は、「ホテル内に特定のグループを排除するエリアを設けることは絶対にありません」とAFP通信に説明。「広告は男性を念頭に作られていますが、男性向けアフタヌーンティーも、もちろん男性女性のどちらにも召し上がっていただけます」と語った。(c)Relaxnews/AFPBB News