【2月7日 AFP】オランダの首都アムステルダム(Amsterdam)で6日、売春宿が立ち並ぶ赤線地区に同国初の「売春博物館」がオープンした。売春婦たちが腰かける飾り窓の内側を見てみたいと思いながら、声をかける勇気がない観光客たちが訪れると期待される。

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「売春博物館」は運河を臨む有名な2軒の売春宿にはさまれた場所にオープンした。既に近くには「セックス博物館」や「エロス博物館」があるが、これらの博物館と「売春博物館」とは趣が異なるという。

「2つの博物館は性や性行為に焦点を当てていますが、新たにオープンした売春博物館は売春婦たちの世界を垣間見ることができる内容となっています。例えば飾り窓に腰かけたときの気持ちとか、飾り窓側から見た景色とかです」と、アムステルダムの売春ビジネスに関わるヨランダ・ファンドゥーフェレン(Yolanda van Doeveren)氏は説明する。

 小規模な博物館の中に入ると、スクリーンに女性ストリッパーの映像や、売春女性たちが家族と過ごす日常生活の様子が映し出される。世界で最も古い職業とも言われる売春婦のファッションや仕事に対する姿勢などの歴史を学べる展示もある。またコンドームや潤滑ローションなど売春婦たちの仕事道具も見られる。

 同博物館を訪れることで、観光客たちが飾り窓の女性たちに多少の敬意を払うようになってくれればと、ファンドゥーフェレン氏は期待している。

 オランダでは2000年に売春が合法化され、アムステルダムでは現在、7000人あまりが性産業に従事している。(c)AFP