【2月7日 AFP】豪シドニー(Sydney)の裁判所で6日、市内の住宅から死後8年も経過し白骨化した女性の遺体が見つかった事件の検視審問が行われた。地元メディアは事件を「シドニーに忘れ去られた女性」として報じている。

 白骨遺体で見つかったナタリー・ウッド(Natalie Wood)さんは2004年初頭ごろ、自宅のベッドから床に落ちたまま動けなくなり死亡したとみられる。遺体は2011年7月、警察が発見した。

 多くの人々が行き交うセントラル駅(Central Station)から、ほんの数メートルの地区にあったウッドさんの住居は、ウッドさんの遺体が発見されるまでに、あちこちにクモの巣が張り水道管は破損、伸び放題となった観葉植物が窓を突き破るなど、朽ち果てた状態にあった。

 審問で証言した捜査当局者によると、ウッドさん宅からは財布や札入れは見つからなかったが、指輪などの宝飾類は残されていた。ウッドさんは、1924年の誕生時から、この家に住み続け世捨て人のような暮らしを送っていたという。

 近隣住民らは、ウッドさんはどこかに引っ越して、後は空き家になっていたと思っていたと警察に語ったという。

 ウッドさんの義理の妹に当たる女性は、2004年1月30日にバスの中からウッドさんを見かけたのが彼女の姿を見た最後だったと証言した。(c)AFP