【2月5日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王が、マイクロブログのツイッター(Twitter)に持っているラテン語アカウントが予想外の大人気を博しており、そのフォロワー数はドイツ語やアラビア語よりも多い20万5000人に上っている。

 ラテン語でつぶやき始めたのは、前法王のベネディクト16世(Benedict XVI)。前法王がツイッターに公式アカウントを開設してから2か月後、この古代語の熱心な支持者らに促されてラテン語アカウントも開設したが、当初はさほどの成功も期待しておらず、その反響の大きさに驚かされたという。

 ラテン語の専門家で、法王のツイートのラテン語翻訳・投稿担当チームの一員である米国のダニエル・ギャラガー(Daniel Gallagher)司祭によると、ラテン語は「現在もしっかりと生き長らえている国際語であり、国境を超えたコミュニケーション手段」だとしている。

 ギャラガー氏は、フランシスコ法王のメッセージは簡潔という点ではラテン語に適しているとしながらも、「砕けた文体なので翻訳が難しい」とこぼしている。同氏をはじめとするこのラテン語翻訳チームは、最先端技術やインターネット関連の専門用語を工夫をこらして翻訳することを楽しんでいるという。

 フォロワーは生真面目な大学教授やiPad(アイパッド)を使いこなす司祭らにとどまらず、大学生やもっと若い学生らにも及び、中にはツイートを翻訳して宿題に使っているケースもあるという。また報道関係者や弁護士、昔ラテン語を習っていて懐かしさを覚えるというフォロワーもいるという。フォロワーが最も多い国は上から順に独英米で、この他、中国やインド、アフリカにもフォロワーがいる。(c)AFP