【2月4日 AFP】ロシア・モスクワ(Moscow)の北郊にある学校で3日、同校の男子生徒が銃を持って校舎内に押し入り、教師1人を射殺した後、他の生徒や別の教師を人質に取って教室に立てこもった。さらに、駆け付けた多数の警察官にも発砲を繰り返し、1人を死亡させた。ソチ冬季五輪の開幕を目前に控えて警備が強化されている中での銃撃事件発生となった。

 事件を起こしたのは「紛れもない優等生」と形容されていた同校の生徒で、目撃証言によると同生徒は第263学校に侵入し、警備員に2階建ての校舎内の1教室を指定して案内させた。

 同生徒は廊下を歩き回って地理の教師(76)を撃ち、その後おびえる約20人の生徒と生物の教師1人を人質に取って教室内に立てこもった。当局によると、多数の警察官が駆け付けたところ、同生徒は2丁の小口径ライフルで計11回発砲。これによって警察官1人が死亡したという。また内務省によると、同生徒の身柄は警察によって拘束され、人質になった生徒らは全員無事に校舎から脱出したという。

 ロシア捜査委員会の報道官によると、同生徒は模範的な生徒で、成績をめぐって教師の1人といさかいになった可能性があるという。同報道官は報道陣に対し、同生徒は「神経衰弱していたものとみられる」と伝えた。(c)AFP/Dmitry ZAKS