【2月4日 AFP】昨年12月に死去したネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元南アフリカ大統領の遺言状の内容が3日公表され、遺産は少なくとも410万ドル(約4億1460万円)に上ることが明らかになった。

 このうちの半分は、3番目の妻のグラサ・マシェル(Graca Machel)さんに相続権があり、残る半分はその他の遺族や氏の個人スタッフ、学校、同国与党のアフリカ民族会議(ANC)で分割されるという。

 しかし同氏の弁護士らによると、マシェルさんは出身国モザンビークにある4つの不動産物件や複数の自家用車、美術品、宝石類などを手にする代わりに、相続権を放棄する可能性が高いという。また2番目の妻のウィニー・マンデラ(Winnie Madikizela-Mandela)さんの名前は、遺言の概要に示された相続人の中に含まれていなかった。

 マンデラ氏の自著印税やその他のプロジェクトからの著作権使用料、さらに複数ある邸宅については、遺族が分割することになっているが、子や孫らの間では同氏の生前から、マンデラ家の家長や同氏の投資利益の受取人の決定をめぐって対立が絶えない。

 一部の遺族は、「マンデラ」という名をワインや服飾、アート作品、ソーシャルネットワーク、テレビのリアリティー番組に至るまでさまざまな商業目的に利用し始めており、この遺言によって「マンデラ」の名を管理するのは誰かという争いが回避されるかどうかは不透明だ。(c)AFP/Johannes MYBURGH