【2月2日 AFPBB News】アメリカのスポーツ界で人気、組織の大きさ、資産価値において常にナンバーワンの座をほしいままにしているNFL。
そのNFL最高の舞台であり、アメリカ最大のスポーツイベントであるスーパーボウルが2日、ニュージャージー州のメットライフ・スタジアムで開催される。

スーパーボウルの開催地は、ニューオーリンズやマイアミなど、暖かい気候エリアでの開催が多く、かつてはデトロイトやミネソタなどの寒冷地で行われた年もあったが、全てドームスタジムでの開催だった。

しかし今回は、例年になく寒波が押し寄せる中、屋根のない寒冷地のスタジアムで開催される史上初のスーパーボウルとなり、開催前から色々な懸念が取り沙汰されている。

1月20日のカンファレンス・チャンピオンシップで、デンバー・ブロンコスとシアトル・シーホークスの2チームのスーパーボウル進出が決定。
ブロンコスのクォーターバックを務めるペイトン・マニングは、過去2度MVPを獲得したイーライ・マニングの兄で、今年は弟が本拠地とするニューヨーク・ジャイアンツのスタジアムで兄が頂上決戦を争うことになる。

いまだかつて、スーパーボウル開催スタジアムを本拠地とするチームが、その年のスーパーボウルに出場したことはない。
このことが長きに渡ってスーパーボウルのジンクスとなっているが、今年もそのジンクスは破られることはなかった。

下馬評では、アメリカン・カンファレンスを制したブロンコスが、今年のスーパーボウル優勝チームではないかとの見方であるが、果たして皆の思惑通りになるのか、それとも未だ優勝を手にした事のないシーホークスが意表をついて初の王者となるのか。楽しみである。

今回のスーパーボウルイベントはニューヨーク/ニュージャージーと州をまたがって開催される。ニューヨークという全米最大都市圏での開催にあたり、その経済効果も大注目され、その試算は600ミリオンと発表されている。ちなみに昨年ニューヨークで開催されたMLBのオールスターゲームの経済効果は191ミリオン。実に3倍以上の経済効果が見込まれる。

アメリカン・フットボールは、全天候型のスポーツといわれ、雨であろうが雪であろうが試合を行うことで有名なスポーツ。
ニューヨークエリアの2月の平均気温は氷点下、試合当日は極寒の吹雪の中、試合が行われる可能性も大いにある。

またスーパーボウルは、観戦チケットの値段も高く、現時点で一番安いチケットでも1枚2500ドルを超えてしまう。

極寒の屋外スタジアムで、高額のチケットを払って観に来た観客を、一体どれほど満足させることができるのか。
史上初の寒冷地での屋外開催に大会運営側も頭を悩ませていることであろう。
ちなみにNFL側も試合が行われる前から、このような寒冷地での開催は二度と行わないと宣言しているほどである。(c)AFPBB News/中薗麻衣