【1月28日 AFP】致死性の高いH7N9型鳥インフルエンザの感染者が12月に初めて確認された香港で、中国本土から輸入された家禽類から前日、同ウイルスが発見されたことを受けて28日、ニワトリ2万羽の殺処理が開始された。

 香港では先月12月以降、男性2人がH7N9型鳥インフルエンザによって死亡している。2人とも中国本土から最近香港へ戻ったばかりだった。

 当局によれば、殺処理は化学的処置によって行われ、処理されたニワトリはその後、埋め立て地に運ばれる。一連の処理には10時間ほどかかる見込み。

 H7N9型鳥インフルエンザウイルスに陽性反応を示すニワトリが27日に見つかった香港の長沙湾(Cheung Sha Wan)市場は、消毒のため今後3週間閉鎖されることになった。同市場は香港唯一の家禽類の卸売市場で、検査結果を待つニワトリがここにとどめられている。また香港の農場から市場への家禽類の供給も見送られている。

 香港では、H7N9型鳥インフルエンザウイルスに感染した80歳の男性が12月26日に死亡。年が明けて14日にも香港と隣接する広東(Guangdong)省の深セン(Shenzhen)市を訪れた65歳の男性がウイルスに感染し死亡している。

 また、AFPが地元当局の発表を集計したところによると、中国本土におけるH7N9型鳥インフルエンザの感染者数は今月だけで既に102人で、このうち22人が死亡している。中国当局が確認している昨年1年間の感染者数は、46人の死者を含む144人。(c)AFP