■移行期間中は合同で治安維持

 総勢約1万2000人のMILFはフィリピン政府との間で、ミンダナオ地域における紛争の終結を目指して和平交渉を続けてきた。同地域で1970年代から続いた紛争による死者は、合わせて15万人に上ったとみられている。

 武装勢力の長年にわたる反政府活動により、この地域では不安定な情勢が続いてきたため、無許可の小火器が政府との和平協議に反対している国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系の過激派や、武装勢力の分派の間に広がっている。

 フェレール氏は、武装勢力による攻撃の可能性を排除するため、新自治区創設までの移行期間中はMILFの戦闘員と政府の治安要員から成る合同治安組織に治安維持にあたらせる方針だと述べた。(c)AFP/Jason GUTIERREZ