■同性愛を嫌う風潮が広がるウガンダ

 ランドール氏によると、同氏がエンテベに定住したすぐ後に自宅で窃盗の被害に遭い、同氏がモロッコで男性と関係を持った時の様子を撮影した画像が保存されていたノートパソコンが盗まれた。

 盗みに入った者たちはその後、この画像をウガンダの著名なキリスト教福音派の牧師で反同性愛活動家のソロモン・マレ(Solomon Male)牧師に手渡したとされている。マレ牧師から画像の提供を受けたタブロイド紙レッド・ペッパー(Red Pepper)は、ランドール氏を逮捕して裁判にかけるべきだなどとする記事を掲載していた。

 ランドール氏は、有罪判決を受ければ最長で禁錮2年が科される可能性があった。また、同様に逮捕されたランドール氏の交際相手のウガンダ人は、さらに厳しい「品位を欠くみだらな行為」の罪で最長で禁錮7年の刑が言い渡される恐れがあった。

 米国の福音派の信者が増加しているウガンダでは、同性愛を嫌う風潮が広まっている。同性愛者は頻繁に嫌がらせを受け、常に暴力の脅威を感じているという。同性愛者の人権擁護を訴える活動家らによれば、同性愛者の女性が「矯正」を口実としたレイプの被害に遭う例もある。

 同国では2011年、タブロイド紙が国内に住む同性愛者の氏名や住所、写真を「絞首刑にしろ」との見出しと共に一面に掲載した後、同性愛者の人権擁護活動家だったデービッド・カト(David Kato)氏が自宅で撲殺される事件も起きている。(c)AFP/Emmanuel Leroux-Nega