【1月22日 AFP】米小売大手ターゲット(Target)の顧客情報が大量に流出した事件で、盗み出されたカード情報を使い作成された偽のクレジットカードを使用したとして、テキサス(Texas)州で2人が逮捕された。当局が発表した。

 同州マッカレン(McAllen)の警察署長が20日に記者会見して明らかにしたところによると、今週逮捕されたのはいずれもメキシコ人。「メキシコの誰かがそのデータを購入しているのは明らか」だとしている。

 2人の逮捕に当たっては、国土安全保障省(Department of Homeland Security)と大統領警護隊(シークレットサービス、US Secret Service)も捜査に加わったという。

 ターゲットは昨年12月の発表で、11月27日から12月15日にかけて同社のデータベースにハッカーが侵入し、大量のクレジットカードとデビットカードの情報が流出した恐れがあると明かしていた。

 情報流出の被害を受けた顧客は1億1000万人にも上った恐れがあるが、当局は多くを発表していない。セキュリティー専門家からは、データを盗み出すのに使われたマルウエア(悪意のあるソフトウエア)を作成したのはロシアか東欧のハッカーらではないかとの見解も上がっている。

 ターゲットは顧客の一部に対し、個人情報の盗難やクレジットカードやデビットカードの無断使用といった被害に遭わないよう、1年間無料でクレジットカード取引の監視を行うサービス提供の通知を開始している。(c)AFP