【1月21日 AFP】イスラエルの音楽オーディション番組「X Factor Israel」で優勝したフィリピン人介護士の女性(47)に、イスラエル国内で歌手として生計を立てるための許可が与えられた。政府当局が20日、発表した。

 同番組の出場者の中で唯一の外国人だったローズ・フォスタネス(Rose Fostanes)さんは、病人や高齢者の介護士として働く労働ビザを取得し、6年前からイスラエルで生活している。

 14日に放送された最終審査では、フランク・シナトラ(Frank Sinatra)の「マイウェイ(My Way)」を伸びやかに歌い上げて優勝したフォスタネスさん。フィリピン全土からの祝福とともにベニグノ・アキノ(Benigno Aquino)大統領からも賞賛された。

 しかし、イスラエルの移民当局は当初、フォスタネスさんのビザでは同国でプロの歌手として活動することは認められないとしていた。

 ところが20日、ギドン・サール(Gideon Saar)内相が、フォスタネスさんが芸術家として就労することを許可するとの声明を発表。フォスタネスさんにイスラエル国内で歌手として働く許可を与えるよう、国民と移民当局に命じた。

 声明によると、フォスタネスさんが介護士として働いている家族からの同意が必要条件として挙げられたという。

 報道によると、フォスタネスさんはこれまで、故郷にいる家族やパートナーの生活を支えるために質素な生活を続けてきたという。(c)AFP