1995年までには、児童売買の仲介人の家を見つけた。だが当局が重い腰を上げたのは、葉さんが何年も訴え続けてからだった。2000年、犯人3人が最大3年の禁錮刑を言い渡され、その10年後に警察は葉さんの息子を見つけたという。

 捜し続けた息子に会う前の晩、葉さんはほとんど眠れなかった。

 しかし再会した息子は彼女を抱きしめることさえしなかった。学校を卒業するまで1年間、一緒に暮らした後、息子は姿を消した。それから2年間、何の連絡もないという。葉さんには息子の学費のためのさらなる借金だけが残された。

「彼を捜したことに後悔はない。自分の人生をどう生きるかは彼の問題だ」と、葉さんは言う。「でも子どもがいなくなったら、捜さずにはいられない」

 葉さんは警察に邪魔されないようカンバスを静かな場所に広げ、行方不明の子どもたちの顔がたくさん描かれたチラシを配り続ける。

 彼女は自分の健康を犠牲にして息子を捜した。今は咳をすれば血を吐き、目もほとんど見えない状態だ。親戚にも「たくさん借金をしたので地元に帰れない」と語る。

 それでも、と彼女は言う。「このかわいい子たちのことを考えると心が張り裂けそうな気持ちになる。私はわが子を見つけることができたけど、まだつらい思いをしている親がたくさんいるのだから」

(c)AFP/Carol HUANG