【1月19日 AFP】深い分裂状態にあるシリアの反体制派は18日、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領からの政権剥奪を唯一の目標に掲げ、国際和平会議への参加に最終的に合意した。アサド政権は17日、複数の妥協案を示していた。

 国外に避難している反体制派の統一組織「シリア国民連合(Syrian National CoalitionSNC)」は、トルコのイスタンブール(Istanbul)で総会を開き、22日に開かれる国際和平会議への参加を賛成多数で決めた。無記名投票の公式集計結果は、賛成58、反対14、棄権2、無効1。

 こうした中、政府軍の戦闘機は北部アレッポ(Aleppo)とその周辺地域を爆撃し、16人が死亡した。

 開催予定の国際和平会議、いわゆる「ジュネーブ2(Geneva II)」は、2011年3月以来13万人が死亡し、数百万人が家を失っている激しい内戦の終結に向けた道を探るため、暫定政府を樹立することを目的としている。

 シリア政府は既に会議参加の意向を表明しているが、ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官は「誰もごまかされないだろう」と述べ、陽動戦術を利用しているとして同国政府を非難した。

 国民連合のアハマド・ジャルバ(Ahmad Jarba)代表は18日の会議参加決定後、「ジュネーブ2は革命要求の全面的な実現、第一に殺りく者(アサド大統領)から全ての権力を剥奪することを目指す片道の道筋だ」と述べた。(c)AFP/Philippe ALFROY