改憲案に98%が「賛成」、エジプト国民投票
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【1月19日 AFP】エジプトの選挙管理委員会は18日、新憲法案の是非を問う国民投票の結果、賛成票が全体の98.1%を占めたと発表した。暫定政府は改憲案が承認されたことについて、国民が軍によるムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領の解任を支持していることを示すものだと明言した。
モルシ前大統領の出身母体、「ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)」をはじめとするイスラム組織がボイコットを表明していたことから、14、15の両日に行われた国民投票で改憲案が承認されることは確実とみられていた。しかし、エジプトの民主化の進展の度合いを測る昨年7月以来の機会となることから、暫定政府は高い投票率を期待していた。
選挙管理委員長によると、投票したのは登録有権者およそ5300万人の38.6%。総投票数のうち、反対票の割合はわずか1.9%だった。
一方、複数の軍関係者によると、モルシ氏の排除を指揮したアブデルファタフ・サイード・シシ(Abdel Fattah Said al-Sisi)軍最高評議会議長兼国防相は、国民投票の結果は近く行われることになる大統領選への自身の出馬の可能性を探る指標になるとして、結果を注意深く見守っていたという。(c)AFP/Samer AL-ATRUSH