【1月17日 AFP】150頭の馬が燃え盛る炎を飛び越え、人馬一体となって駆け抜ける――。スペイン中部にある人口およそ600人の小さな町サンバルトロメ・デピナレス(San Bartolome de Pinares)で16日夜、動物の守護聖人とされる「聖アントニウス(Saint Anthony)」をたたえる「聖アントニオ祭」の前夜祭が開かれた。

 300~500年の歴史を持つともいわれるこの伝統行事では、狭い石畳の町の通りを舞台に、勢いよく燃え上がる薪(まき)の山を人馬が順に飛び越えていく。馬のたてがみと尾は、火が燃え移らないよう丁寧に編み込まれている。また、たき火の両脇には煙がたくさん出るよう水がまかれており、ここを飛び越える人馬もいる。

 参加者の1人によると、かつて伝染病で町の馬全てが死亡してしまったことから、馬たちを清め悪魔から守ってくれるよう聖アントニウスに祈願したのが祭の起源という。(c)AFP/Gabriel RUBIO - GIRON