【1月5日 AFP】半世紀前に導入された自動車の輸入制限が撤廃されたキューバ。しかし自動車販売店の店頭では、ぼうぜんとする多くの市民の姿が見られた。

 キューバの首都ハバナ(Havana)で3日に取材したAFPの記者によると、車を求める市民が新車と中古車の価格を目にした瞬間、その目に怒りと失望の色が浮かんだという。

 ハバナにある自動車販売店「Sasa」ではスタイリッシュなSUVプジョー4008(Peugeot 4008)の価格は23万9500ドル(約2500万円)。欧州での販売価格のほぼ5倍だ。

 中古車も売られているが、ヒュンダイ・ソナタ(Hyundai Sonata)の2010年モデルは6万ドル(約630万円)、同年型のフォルクスワーゲン・パサート(Volkswagen Passat)は 6万7500ドル(約710万円)の値段が付いている。

 1か月の平均給与が20ドル(約2100円)のキューバ市民にとって、自家用車の購入は中古車であっても夢のまた夢だ。(c)AFP