【12月26日 AFPBB News】長谷部誠の写真を見返すとわかることがある。とにかく相手と「戦っている」シーンが多いということだ。

 相手のドリブルに体をねじ込んで突破を阻もうとしているものもあれば、逆に自分がドリブルを仕掛けて削られているものもある。相手と交錯してピッチに倒れ込んでいる場面や、痛みに顔を歪めている場面がここまで多い選手は、日本代表で他にいないだろう。

 2008年1月に浦和レッズからドイツのヴォルフスブルクへ移籍して以降、長谷部は事あるたびに「Zweikampf」(ドイツ語で「1対1の戦い」の意味)の大切さを口にするようになった。もともと浦和時代から熱いことで有名な選手だったが、ドイツ移籍を機に、その闘争心にさらにガソリンを注ぎ込み、自分の武器へと昇華させていった。

 顔の変遷も興味深い。

 長谷部の特徴は、常に自分と向き合い、思考を深めていることだろう。そこに大舞台や異国での経験がともない、顔が変化してきたように思う。