【12月25日 AFP】男子テニスのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)の新コーチにボリス・ベッカー(Boris Becker)氏が就任したことを受け、同氏と自身のコーチを務めるイワン・レンドル(Ivan Lendl)氏との間に、1980年代に取り沙汰された激しいライバル関係が再燃することはないと考えている。

 レンドル氏の下でマレーが2012年に全米オープン(The US Open Tennis Championships 2012)、今シーズンは歴史的なウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)制覇を果たし、四大大会(グランドスラム)での壁を突破する中、ジョコビッチも6度獲得しているグランドスラムのタイトルをさらに増やすべく、ベッカー氏に協力を仰いだ。

 現役時代、ベッカー氏は1986年のウィンブルドン選手権、89年の全米オープン、91年の全豪オープンでレンドル氏を決勝で破っている。一方でベッカー氏のグランドスラム優勝回数6回に対し、レンドル氏は通算8回と上回り、通算対戦成績も12勝10敗でレンドル氏が勝ち星を先行している。

 マレーはUAEの英字紙ガルフ・ニュース(Gulf News)に対し、「個人的には、ライバル関係がぶり返すことはないと思っている」とコメントした。

「つまり、誰がどの選手を指導しているかにかかわらず、試合ではコーチの影響力はそんなに大きくない。会場に入ってしまえば、試合の結果に対してコーチができることはほとんどないんだ」

「コーチが本当に大きな違いを作り出せるのは、試合に向けた準備の部分だ。その点は、この先どうなるか注目しておく必要がある」