■国連安保理は増派決議を採択

 政府は24日、反乱軍が1週間近く支配下に置いていたジョングレイ(Jonglei)州の要衝の町ボル(Bor)を奪還したと発表したが、国内の大部分が政府軍の統制下にないのが現状だ。

 一連の戦闘による死者数は、政府の公式見解では500人でここ数日変わらないが、援助隊員らは、実際の死者数はこれをはるかに上回っている恐れが高いと話している。

 一方、国連安全保障理事会(UN Security Council)は24日、南スーダンに派遣する派遣要員をほぼ倍に増強する決議案を採択した。潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長が勧告していた措置で、軍事要員は1万2500人に、警察要員は1323人に増強される。

 AFPの取材に応じた複数の目撃者は、特定の民族を狙った大量虐殺やレイプなどの残虐行為も頻発していると話しており、キール大統領が属するディンカ(Dinka)民族とマシャール前副大統領が属するヌエル(Nuer)民族との民族間紛争の様相を強めている。南スーダン政府は、特定の民族に対する暴力行為の背後に同国政府がいるとの情報を否定している。(c)AFP/Hannah MCNEISH