【12月20日 AFP】1988年のカルガリー冬季五輪で金メダルに輝いた米国の元フィギュアスケート選手、ブライアン・ボイタノ(Brian Boitano) 氏が19日、自身が同性愛者であるとカミングアウトした。

「ゲイであることは自分の一部」と語るボイタノ氏は声明で、「私はまず第一に米国のアスリートだ。多様性や心広さ、寛容さを奨励する国に住んでいることを誇りに思う」と語った。

 ボイタノ氏は17日、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領によって、2014年ソチ五輪の米国代表団メンバーに選ばれた。同代表団には女子テニスの伝説的プレーヤーで同性愛者のビリー・ジーン・キング(Billy Jean King)氏も選出されている。

 ソチ五輪の開催国であるロシアの反同性愛法が批判される中、米国が選手団に同性愛を公言しているアスリートを含んだことには、多様性を推進しようとする意図があると受けて取れる。

 これまで自身の性的指向を公にしていなかったボイタノ氏だが、今回の代表団メンバー就任を受けて、発表する決心をしたという。

 一方でボイタノ氏は、五輪においてはスポーツが第一に置かれるべきだと話す。

「すべての国の人々のスポーツの業績を称える五輪の精神から、注目が外れないことを願う」

「ロシアなど世界各国で競技してきた体験から言うと、五輪選手たちは友愛や、互いへの尊重を通して、それぞれの国の方針に関係なく結束を結ぶことができるのだ」

(c)AFP