【12月15日 AFP】児童20人を含む26人が犠牲になった銃乱射事件の発生からちょうど1年を迎えた米コネティカット(Connecticut)州ニュータウン(Newtown)で14日、教会の鐘が26回鳴らされた。

 昨年12月14日、ニュータウンにあるサンディフック小学校(Sandy Hook Elementary School)に銃で武装した男が押し入り、わずか10分の間に26人を殺害。男はその後、自殺した。

 ニュータウンでは、目立った式典などは行われなかった。報道各社は、住民たちだけで1年の追悼ができるよう取材を控えてほしいとの地元当局の要請を受け、多くが現地での取材を自粛した。また、ダン・マロイ(Dan Malloy)知事の呼び掛けに応じて州内各地で半旗が掲揚された。

 ニュータウンのセント・ローズ・ド・リマ(St. Rose de Lima)教会では事件が発生したのと同じ12月14日午前9時半(日本時間同日午後11時30分)から、犠牲者の氏名が読み上げられた。14日はニュータウンにある他の複数の教会でも追悼式が行われた。

■全米での銃規制強化は進まず

 ホワイトハウス(White House)ではバラク・オバマ(Barack Obama)大統領とミシェル(Michelle Obama)夫人が26人の犠牲者ためにろうそくに火をともして祈りをささげた。

 ニュータウンでの事件をきっかけに、米国では銃規制強化を求める声が高まり、幾つかの州では実際に銃規制を強化した。しかし、全米を対象にした法案はオバマ大統領が支持したにもかかわらず、銃所有の権利の擁護派からの激しい反発や議会両院での支持が広がらなかったことから、今年4月、上院で否決された。

 サンディフック小学校の事件からちょうど1年を迎える前日の13日には、コロラド(Colorado)州の高校で、この学校の生徒が散弾銃を乱射。生徒2人に重軽傷を負わせ、その後自殺する事件が起きた。(c)AFP